Pandas DataFrameに新しい列を追加することは、基本的なデータ操作タスクです。多くの場合、これらの新しい列をデフォルト値で初期化する必要があります。この記事では、Pandasでこれを実現するための2つの効率的な方法、pandas.DataFrame.assign()
とpandas.DataFrame.insert()
について説明し、それらの違いと最適なユースケースを強調します。
目次
pandas.DataFrame.assign()
を使った列の追加
assign()
メソッドは、新しい列を追加するためのクリーンで簡潔な方法を提供します。重要なのは、元のDataFrameを変更せずに、新しいDataFrameを返すことです。この関数型のアプローチは不変性を促進し、予期しない変更を防ぐのに役立ちます。
import pandas as pd
# サンプルDataFrame
data = {'A': [1, 2, 3], 'B': [4, 5, 6]}
df = pd.DataFrame(data)
print("元のDataFrame:n", df)
# デフォルト値0で新しい列'C'を追加
df_new = df.assign(C=0)
print("n列'C'を追加した後のDataFrame:n", df_new)
print("n元のDataFrameは変更されていません:n", df)
# 複数の列を一度に追加
df_new = df.assign(C=0, D='default')
print("n複数の列を追加した後のDataFrame:n", df_new)
条件付きデフォルト値による列の追加
既存のデータに基づいて条件付きデフォルト値が必要なより複雑なシナリオでは、assign()
を他のPandas機能と組み合わせることができます。これにより、より大きな制御と柔軟性が得られます。
import pandas as pd
import numpy as np
data = {'A': [1, 2, 3], 'B': [4, 5, 6]}
df = pd.DataFrame(data)
# NaNをプレースホルダーとして新しい列'C'を追加し、条件付きで値を代入
df['C'] = np.nan
df.loc[df['A'] > 1, 'C'] = 10
df.loc[df['A'] <= 1, 'C'] = 20
print("n列'C'を追加して条件付きで設定した後のDataFrame:n", df)
pandas.DataFrame.insert()
を使った列の追加
insert()
メソッドを使用すると、列の配置を正確に制御できます。assign()
とは異なり、DataFrameをインプレースで変更します。つまり、元のDataFrameが直接変更されます。
import pandas as pd
data = {'A': [1, 2, 3], 'B': [4, 5, 6]}
df = pd.DataFrame(data)
# デフォルト値0で位置1(インデックス1)に新しい列'C'を追加
df.insert(1, 'C', 0)
print("n列'C'を挿入した後のDataFrame:n", df)
insert()
はDataFrameをインプレースで変更するため、元のDataFrameを保持する必要がある場合は、.copy()
を使用してコピーを作成することが重要です。
適切なメソッドの選択
assign()
とinsert()
のどちらを選択するかは、ニーズによって異なります。複雑なロジックを扱う場合や複数の列を追加する場合、特に関数型の不変の性質を持つassign()
が一般的に推奨されます。insert()
は、列の位置が正確に重要であり、インプレースでの変更が許容される場合に役立ちます。予期しない結果を避けるために、常にインプレース変更の影響を考慮してください。