Matplotlibは、視覚化を作成するための強力なPythonライブラリです。プロットを画像ファイルとして保存することはよくある作業ですが、保存前にプロットを表示するというデフォルトの動作は非効率的です。この記事では、中間表示ステップなしでMatplotlibプロットを画像ファイルに効率的に保存する方法を示します。
目次
savefig()
を使用したプロットの保存
savefig()
メソッドは、Matplotlibプロットを保存するための最も汎用性の高いオプションです。ファイル形式、解像度、図のサイズを制御できます。プロットを表示しないようにするには、プロットを表示するコマンド(plt.show()
など)の前にsavefig()
を呼び出します。特に多数のプロットを扱う場合は、メモリを解放するためにplt.close()
を使用して図を閉じ忘れないようにしてください。
import matplotlib.pyplot as plt
import numpy as np
# サンプルデータ
x = np.linspace(0, 10, 100)
y = np.sin(x)
# プロットの作成
plt.plot(x, y)
plt.xlabel("X軸")
plt.ylabel("Y軸")
plt.title("正弦波")
# プロットを表示せずに保存
plt.savefig("sine_wave.png", dpi=300, bbox_inches='tight') # dpiは解像度を制御、bbox_inchesはすべての要素が含まれるようにします
plt.close()
このコードは、300 DPIでsine_wave.png
としてプロットを保存します。bbox_inches='tight'
引数は、ラベルやタイトルを含むプロット全体が保存された画像にキャプチャされることを保証します。ファイル形式(例:”.pdf”、”.svg”、”.jpg”)は簡単に変更できます。サポートされている形式の完全なリストについては、Matplotlibのドキュメントを参照してください。
imsave()
を使用した画像配列の保存
画像配列を直接保存するには、imsave()
がより簡潔なアプローチを提供します。これは、Matplotlibの図オブジェクトを作成する必要がないため、画像データをNumPy配列として既に生成している場合に特に便利です。
import matplotlib.pyplot as plt
import numpy as np
# サンプル画像配列(グレースケール)の作成
image_array = np.random.rand(256, 256)
# 画像配列をファイルに保存
plt.imsave("random_image.png", image_array, cmap='gray')
このコードは、256×256のグレースケール画像を作成して保存します。cmap
引数はカラーマップを指定します。ここでは’gray’を使用しています。他のカラーマップも使用できます。imsave()
は、図の処理をバイパスするため効率的です。
要約すると、savefig()
とimsave()
の両方が、Matplotlibの出力を表示せずに効率的に保存する方法を提供します。最適な選択は、完全な図を扱うか、生の画像配列を扱うかによって異なります。plt.show()
の前にsavefig()
を優先し、plt.close()
を使用することで、特に多くの画像を生成する場合に効率が向上します。