NumPyを用いた効果的なデータ処理において、配列形状の効率的な操作は基本です。このチュートリアルでは、NumPy配列の形状変更とサイズ変更のための2つの主要な関数、reshape()
とresize()
について詳しく解説します。それぞれの機能、微妙な違い、そしてデータサイエンスプロジェクトで自信を持ってそれらを使用できるようにするためのベストプラクティスを探ります。
目次
1. numpy.reshape()
numpy.reshape()
関数は、NumPy配列の形状を基となるデータを変更せずに変更するための汎用的なツールです。配列と目的の新しい形状を入力として必要とします。重要なのは、新しい形状が元の配列のサイズと互換性があること(要素の総数は変更されません)です。
import numpy as np
arr = np.arange(12) # [0, 1, 2, ..., 11]の配列を作成
print("元の配列:n", arr)
reshaped_arr = np.reshape(arr, (3, 4)) # 3x4行列に形状変更
print("n形状変更後の配列:n", reshaped_arr)
# -1を使用して次元を自動計算
auto_reshape = np.reshape(arr, (-1, 3))
print("n自動形状変更後の配列:n", auto_reshape)
# 互換性のない形状のエラー処理
try:
invalid_reshape = np.reshape(arr, (2,7))
print(invalid_reshape)
except ValueError as e:
print(f"nエラー: {e}")
2. ndarray.reshape()
ndarray.reshape()
メソッドは、既存のndarray
オブジェクトに対して直接動作する代替アプローチを提供します。その機能はnumpy.reshape()
と同一であり、呼び出し方法だけが異なります。
arr = np.arange(12)
reshaped_arr = arr.reshape((4, 3)) # メソッド呼び出し
print("n形状変更後の配列(メソッド呼び出し):n", reshaped_arr)
3. 共有メモリに関する考慮事項
numpy.reshape()
とndarray.reshape()
はどちらも一般的にインプレースで動作します。つまり、配列データのコピーを作成せず、基になるデータのビューを変更します。これは非常にメモリ効率が良いです。形状変更された配列に対する変更は、元の配列にも反映され、その逆も同様です。ただし、元の配列の内容を保持する必要がある場合は、注意が必要です。コピーを作成するには、.copy()
メソッドを使用します。
arr = np.arange(12)
reshaped_arr = arr.reshape((3,4))
reshaped_arr[0,0] = 99 # 元の配列も変更される!
print("nreshape変更後の元の配列:n", arr)
arr = np.arange(12)
reshaped_arr_copy = arr.reshape((3,4)).copy() # コピーを作成
reshaped_arr_copy[0,0] = 100 # コピーのみ変更される
print("nコピー変更後の元の配列:n", arr)
4. numpy.resize()
numpy.resize()
関数は、要素の総数を保持するreshape()
とは異なり、配列のサイズを変更する機能を提供します。resize()
は要素の数を変更できます。新しいサイズが大きい場合、配列はゼロまたは繰り返し要素で埋められます。小さい場合は、要素が切り捨てられます。重要なのは、resize()
は*常に*新しい配列を返します。元の配列はインプレースで変更されません。
arr = np.arange(5)
resized_arr = np.resize(arr, (8,)) # 長さ8にサイズ変更
print("nサイズ変更後の配列(ゼロで埋められた):n", resized_arr)
resized_arr_2 = np.resize(arr,(2,)) # 長さ2にサイズ変更
print("nサイズ変更後の配列(切り捨てられた):n", resized_arr_2)
resized_arr_3 = np.resize(arr, (2,3)) # 2x3にサイズ変更、配列が繰り返される
print("nサイズ変更後の配列(繰り返された):n", resized_arr_3)
このチュートリアルは、NumPy配列の形状変更とサイズ変更の包括的な概要を示しています。これらの技術を習得することは、科学計算とデータサイエンスにおける熟練したデータ操作に不可欠です。